もう少しお金があったらもっと豊かな生活ができるのに、と思うのは誰にでもあることでしょう。ある程度生活費を切り詰めてうまく家計を切り盛りすることで、貯金も増やして将来設計をしてきているものの、それが原因で生活の豊かさを欠いてしまうことはよくあります。将来の準備をするということは大事であるものの、今を楽しむということは同様に大切なことであり、周到な計画が立てられる人ほど今を疎かにしてしまいがちです。
毎月十万円の貯金で良いところを、毎月十二万円ずつ貯められれば将来が楽になるはずだと考えてしまうのが、そういった周到な計画を立てられる人の考え方として典型的なものでしょう。それを毎月十万円で留めることができれば、今の生活は豊かになることは間違いありません。しかし、もう既に毎月十二万円として始めてしまっていると、なかなか金額を下げるという決断ができなくなってしまうものです。よほど生活が苦しくならない限りはその妥協がし難いと感じてしまいがちになります。一度下げてしまうことでまた下げるということがしやすくなってしまい、将来のための十分なお金が準備できなくなってしまうリスクがあるからです。
最初に決める毎月の貯金額というのはそういった意味で重要なものであり、無理の無い生活を送れるように設定しなければなりません。その金額を増やすことは容易であることから、少なめから始めると豊かな生活を維持していくことができるでしょう。